味覚はずっと子供のままだと思っていた僕も、いつのまにか苦味が広がったり、香ばしい匂いに惹かれるようになっていた。
でも、「これが大人になるってことか!」と半ば素人じみた考えに浸って深く追求しないままにここまで来た気がする。
コーヒーは大人の階段を登る一歩みたいなイメージで、その次がビール。どちらも嗜むようになってからは、
その先がないことが寂しい。けど横を見渡せば、その世界は広いじゃないか。
スターバックスは僕の世界を変えてくれるひとつの空間だ。スターバックスファンだったらご存知だろうが、ファンになる理由はコーヒー以外にも、綿密に設計されたスペースデザインや従業員のサービスなど、随所に見られるおもてなしの心にあるわけだけど、とはいえコーヒーが好き!と言えるようになったのはスターバックスで作業するうちにコーヒー慣れしたからだと思う。
つまり、手元にあるこのコーヒーをもっと知りたくなった。
そんな平凡なきっかけで、ある意味記録として時々書いてみようと思う。
どこでもあって、どこにもない
タリーズでバイトをしていた高校の友人に「カフェオレとエスプレッソの違いって知ってる?」と問題を出されたのを思い出した。答えは聞き流していたけど、ミルクがどうたらと言っていた気がする。
では、
一般的に言われているコーヒーとカフェオレは何が違うのか?
コーヒー豆は何を選べば良いのか?
機材は何を揃えればいいのか?
などなど、好奇心が止まらない。
コーヒーはどこにでもあるけど、自分の中に本当のコーヒーはなかったんだと知る。
さて、こんな時は有識者の話を聞くのが一番だと思い、たまたま近くに焙煎豆を販売しているお店があったのでふらっと訪ねることにした。
店内はおしゃれで10種類以上の豆がその日店頭に並んでいた。
「初心者なんですが、どの豆を選べばいいとか、ありますか?」
そう尋ねると、
「まずはいろいろ飲んでみて、自分の好きな国とか探してみるといいですよ」
とのこと。
意外とシンプル。
だが、焙煎の程度や国、ひき具合によって味は変わるということだ。
購入したのはパプアニューギニア産の豆。これは勘で買った。
他の豆より黒茶色な気がするので、深煎りに近い気がする。
amazonで購入したドリップセットで早速豆をひいてみると、
部屋中にいい匂いが広がった。
「これこれ」と思いながら、ひとくち。
思ったより苦味は強くなかったが、それでもしっかりとした味わいが印象深い。
これはくせになりそうだ。
つづく。
CATEGORY-コーヒー